「完璧」という名の病
完璧主義、そう聞いて、あなたはどんなイメージがわきますか?
先日、人形作家で画家の中原淳一さんを主人公にした舞台を見てきました。
そこには、中原さんが美しさを追求するがゆえに苦悩する姿が描かれていました。
理想とする姿に、自分も、周りも、ついていけずに破滅していくお話でした。
私は完璧主義ではないと思っていますが、
理想の姿にならないことを理由に、いろんなものに見切りをつけました。
もし、私がほどほどで満足することを知っていたら、間違いなく今とは違う人生を歩いていたと思います。
「完璧」という単語を辞書で引いてみると、こう書いています。
「なに一つ、欠点がないこと」
なに一つ・・・です。改めて言われると、ちょっとびっくりです。
アタマでは、「完璧は無理」ということがわかっていても、
その基準が下げられないところが、「病」のようであり、
行き過ぎると「病」にもなりかねない・・・
完璧病になると、いろんな足止めを受けてしまいます。
先日、何十年も会っていなかった友人と再会しました。
彼女の近況はこんな感じでした↓
業績の良い会社を経営者する優しい夫がいて、
本人は、自分の趣味を活かした仕事で活躍、大勢のファンがいて、
優秀な子供に恵まれ、毎日が幸せで怖いくらいと言っていました。
私は、彼女がそんな幸せを満喫できている理由がすぐにわかりました。
彼女は、昔から、自分が大好きで、何をやっても、どんな失敗をしても、
自分を肯定する人だからです。
特に、自分を肯定する能力は、素晴らしくたけていました。
どんな失敗をしても、ご愛嬌という感じでしたし、
自分の欠点も愛する、ということができる人でした。
好きな人にふられた時も、
「私がカワイイから付き合う自信がないんだろう」
と、真顔で言っていて驚きました。
彼にとって、自分は高嶺の花だから遠慮したのだろうと言うのです。
ホントの理由は、まったく違いましたが、
そんな風に思っているから本人は傷ついてはいませんでした。
それって、ある意味幸せなことですよね。
そこで、今日の「こころの悩み解決ワーク」は、
完璧を目指していつまでも自分にOKが出せない人へ、
「合格ラインを決める」のススメです。
まずは、「◎◎できたらOK」など、
あらかじめ、明確にし、紙にでも書いて欲しいのです。
期限や人数など、数字で目安をつけるとより良いです。
例えば、何かを勉強し、教える資格もあるのに、
いつまでも教える自信がなく踏み出せない方は、
「30人の人にお試しレッスンをしたらOKを出す」など。
この時、「一年以内に」など期限を設けるといいと思います。
このような基準を設けると、終わりのない完璧への追及で
自分にOKを出せないことが緩和するかもしれません。
思い当る方は、ちょっと試してみてください。
では、また月曜日の夜に・・・(日付変わっているけど)